FC2ブログ

幻想のかけら

オリジナル小説を書いています。現在、「魔法使いの息子」というタイトルで掲載中。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ

魔法使いの息子:第32話「アレスの治療」

タロウに連れられて治療師のもとに、サリーエルとトレイが来ると、
アレスの体がベッドに横たえられていた。

「彼の様子はどうだね?治療できそうかね?」

サリーエルが聞くと、治療師が答える。

「やけどの方は大したことなさそうなのですが、回復魔法をかけても体力が戻りません。
 呪いのようなものがかかっているようです。急速に弱っていっています。」

「私にも見せてみなさい」

サリーエルが呪文を唱えて、アレスからの魔力の反応を見る。

「確かに呪いのようなものがかかっているね。詳しくは私にもわからないが、、、。」

「何があったのですか?」

治療師の隣にいた、別の職員がサリーエルに尋ねる。タロウと同じく助手の立場の様だった。

「実技試験だ。闇の精霊と戦ってもらったのだがね。
 精霊からの攻撃を受けてこうなったのだ。」

「召還したのは誰ですか?」

「タロウだ。」

全員の視線がタロウに集まる。

「え、、、。わ、、。」

「後で私の部屋に来なさい。詳しい話を聞かせてもらおう。」

「は、はい。わかりました。
 えと、アレス君は大丈夫なんでしょうか?」

「それは私が君に聞きたい。」

「え、えーーー。あの、、、」

「とにかく!私の部屋に来なさい!今すぐに」

サリーエルは足早に部屋を出ていくと、タロウがすぐについていく、
のかと思いきや、部屋の扉を出る前に立ち止まって、サリーエルに質問する。

「あ、あの!トレイ君の実技試験はどうしましょうか?
 こんな事態ですし、日を改めて、かつ、1人ではなく、2人で戦えるようにもう1人サポート役の生徒を選出して、
 実技試験のやり直しを実施してみては!」

「どうでもよいそんなことは。好きにしろ!」

「わ、わかりました。ジョージ!そういうことで話を進めておいてくれ!進め方は任せる!」

「わかったから、早く行けよタロウ。」

治療師の隣にいた助手はジョージというらしい。
タロウはサリーエルを追いかけて部屋を出ていった。

部屋に沈黙が訪れる。治療師はアレスと向き合って、治療のための呪文を色々と試しているが、
効果があまり出ていないのか、しきりに首を振っている。

他の治療師も部屋に来て、様々な呪文を書けて、容態を確認し始めたが進捗は思わしくないようだった。
治療師で部屋がごった返してきた。色々と治療師の間で議論がされているようだったが、
有効な対処方法が打てていないようだった。

しばらくして、ジョージと呼ばれた助手の男がトレイに声をかけた。

「君はもういいから、部屋で待機していなさい。
 実技試験のことは、私で段取りをとっておく。サリーエル先生とも相談しておくから。
 タロウはこの件で手を離せなくなるだろうから、私が助手として進めることになるだろう。」

「アレスは大丈夫なのでしょうか?」

「それは私にもわからない。
 タロウから有効な情報が出てくればよいのだがね。
 それがキモになってくるように私には思える。
 
 悪いことをするような男ではない。何か事故のようなもので、
 強力すぎる、あるいは、厄介な能力をもった精霊を間違って召還してしまったのかもしれない。
 
 そうだとしても、彼からの情報が必要だろう。
 君は心配しなくてよい。我々に任せてくれ。」

「わかりました。」

トレイは治療室を出て、部屋に戻ることにした。

ただ、部屋に戻って落ち着いたとき、少し違和感を感じた。
あの状態であれば、タロウは相当慌てただろうに、自分の実技試験を心配できる余裕がよく合ったものだと。

おそらく彼は責任をとらされることになる。
最悪の事態になったときのことを考えると、気が気ではないだろうに。

スポンサーサイト
このページのトップへ

FC2Ad

プロフィール

ぶぶのん

Author:ぶぶのん
FC2ブログへようこそ!

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

はじめに (1)
第1章「契約」 (21)
第2章「孤島フィルズ」 (15)
登場人物 (1)
世界観 (4)
未分類 (0)
ひとりごと (2)

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。